2日目は、そば打ち体験と取材2件。ちょっとバタバタした行程でしたが、おいしいそばと取材先で次々に聞くことができた興味深いお話の数々に大満足の2日目でした。引き続き参加者のみなさんの様子をレポートします。
取材02「信州そばアカデミー」副理事長 木下喜良さん
取材2件目は、木下喜良さん。木下さんは(有)木下商店の経営者でありながら、塩尻市商工会議所の副会頭、NPO法人信州そばアカデミーの副理事長も務められています。
まずはそばを知ろうということで、取材の前にみんなでそば打ち体験!
塩尻市は、そばの花粉が出土した平出遺跡、そば切り発祥の地である本山宿があるなど歴史的にもそばと縁が深い土地。
今回は、塩尻市内にあるNPO法人信州そばアカデミーの本部道場にお邪魔して、体験開始。まずは、デモンストレーションでそば打ち名人や有段者がそばを打つ様子を見せていただきました。
そば打ちで重要なのは、最後に細く切ることではなく、粉に水を混ぜる“水回し”という作業だそうです。均等に水が混ざった生地でないと、均等に薄くすることができないとのことです。また、そばは斜めに力を加えて“のばす”のではなく、垂直に力を加えて“のす”ことで生地を薄くするそう。そうすることによって、途中で生地が破れないとのことでした。
そば打ちに挑戦!名人との差は?
名人たちの技に感心しきりの後、今度は自分たちがそば打ちに挑戦。
やはり名人たちのようにはいきませんが、みんなで交代しながらそばを打っているとそばの良い香りが広がります。
名人たちにときどき手を入れてもらいながら、なんとか自分たちで打ったそばも完成。
ランチは、名人たちのそばと自分たちのそばを食べ比べです。
いざ食べてみると、名人たちのそばの香りが強いことが分かります。そばは手早く打たないと、どんどん香りが逃げていくのだそうです。
自分たちで打ったそばも、「初めてにしてはいいんじゃない」などと言いながら堪能しました。デザートにスイカまでいただいて、満足!
取材03「いにしえの里葡萄酒」 稲垣雅洋さん
いよいよ最後の取材は、もうすぐワイナリーを開業予定の稲垣雅洋さん。
塩尻市内にあるワインバー「ブラッスリイのでヴァン (BrasserieのでVin)」のシェフでもあります。
取材場所は、稲垣さんのワイナリー開業予定地で行いました。近くには、稲垣さんのブドウ畑が広がっています。
東京から塩尻市に帰ってきた稲垣さんが気づいたこと、それは「地元のワインを飲むことができるお店が地元にないこと」。そして、ご自分でワインバーを開店されます。そして、地元ワイナリーで働いた経験から、ご自分でもワイナリー開業に興味を持たれたそうです。
シェフと生産者という両面から塩尻のワインに向き合う稲垣さん。とても素敵なお話を聞くことができました。
旅は終わっても
全行程を終えた後は、「nanoda」で最後のミーティング。
参加者からは、終わっての感想を伺いました。
「取材という立場を忘れるほど、伺ったお話が面白かった」、「参加するまで塩尻の名前すら知らなかったけれど、みんなにおすすめしたい場所になった」などなど、充実した2日間を過ごしたようです。
これから参加者は、それぞれの取材内容をもとに『塩尻耕人』に掲載する記事を作成します。
今回取材させていただいた方々の魅力的なお話は、ぜひ作成された記事を読んでくださいね!
文:高橋祐香 写真:伊藤実沙子