旅するスクール第5弾!宮城県の山元町へ!

旅するスクールとは、旅をしながら、ライティングとカメラを学ぶ、新しい学校です。2017年2月に長野県の塩尻市で第1弾が行われてから、今回が5回目。キャンセル待ちになるほどの人気のスクールになりました。

今回は、11月25・26日の2日間で、イチゴやリンゴがとっても美味しい宮城県の山元町に行ってきました。きれいな空気に美味しい食事・・・そして何よりも、取材を通して山元町の知られざる魅力をたっぷり感じることができました。

山元町の魅力と取材を学んだ1日目

初日は、「山下駅」で参加者のみなさんと合流。旧山下駅は2011年の東日本大震災で被災したため線路を内陸に移し、2016年12月に開通したばかりです。駅からすぐ近くにある「つばめの杜ひだまりホール」に移動して、ライティングとカメラの講座が始まりました。

と、その前に、参加者の自己紹介。皆さん初めましてで、ちょっぴり緊張してスタートしたかと思いきや、参加者の名前を1人ずつ覚えていく「名前リレー」をしている間に場が和んでいきました。

カメラ・ライティング・編集を学ぶ

講座の内容はカメラとインタビューについて。栗原大輔さんによるカメラ講座では、カメラやレンズの機能、良い写真の撮り方などをレクチャーしていただきました。普段、何気なく撮ってしまう1枚を、もっと素敵にできる内容でした!誰かに見せる写真、手元に残る思い出の写真・・・色々な写真があるけれど、10年後も見返したくなる写真を撮れたらいいなぁ、そんな気持になりました。

カメラのレクチャーを受けた後は、待っていました、お昼の時間です。お弁当は、「はらこめし」。イクラと鮭の親子丼で、この時期にこの周辺でしか食べられない山元町の名産品です。新鮮なイクラがプチプチしていて美味しかったです。食欲が満たされたら、また講義開始です。

次はインタビュー講座!フリーライターとして活躍されている及川恵子さんと編集者をされている谷津智里さんに、インタビューから編集のアレコレを教えていただきました。

インタビューをする時のスタンスや話の聞き方、原稿の書き方や構成など・・・ライターさんや編集者さん希望でなくても、人に話を聞くときやそれを誰かに伝えるときに役立てられるノウハウは、とっても役に立つものでした。講師の及川さんはライターの仕事が天職とおっしゃられている程で、楽しさの伝わってくる講義でした。

講義の後はインタビューのチーム分け。インタビュー担当・編集担当・カメラ担当に分かれてチーム完成。いざ、取材!というわけではなく、1日目は講師の及川さんと栗原さんによるデモ取材を見学して取材方法を学びます。

震災の足跡を見に行く

デモ取材に行く前に、2011年の東日本大震災で被災した山元町沿岸部の中浜小学校を見学しました。周りを見渡すと他に建物が見受けられず、その小学校だけがポツンと取り残された様な風景でした。壁には津波の高さが示されていて、震災の風景が頭に浮かびました。この景色を見て、皆、それぞれ思うことはあったと思います。

インタビュー講師による、岩佐海苔店の社長さんへのデモ取材

見学を終えたら、いざデモ取材へ!取材させていただくのは、岩佐海苔店の岩佐真吾さん。岩佐さんは、東京と山元町の2拠点居住に加え、放送作家の仕事と家業の海苔店を経営されている多才な方です。

海苔の取り方から作り方、ランク付けや、パッケージについて、更には裏事情まで色々とディープなお話を聞くことができました。そして、何より熱い!社長がとても熱い!今まで何気なくスーパーで手に取っていた海苔の世界は想像していたよりも遥かに深く、新しい世界を見た気分になりました。

岩佐海苔店のWebShop「gozzo」はこちら!

インタビューが面白く時間が押してしまいましたが、名残惜しい気持ちで退散。外はもう真っ暗。そんな中、移動の車内で海苔の話をしながら、温泉へGO。温泉では1日の疲れも吹き飛び、みんなスッキリした様子でした。

参加者同士で様々な会話が飛び交った、夜の時間

温泉の後は、ご夫婦2人で営んでいる小さなレストレン「オラータ」さんで夕食です。笑顔の素敵なご夫婦の暖かさが感じられる雰囲気と、山元町で採れた野菜と果物を使った食事はとても美味しく、参加者同士の話も盛り上がり、時間があっという間に過ぎていきました。

大満足の夕食を終えて、本日の宿である「ミガキハウス」へ。着いた時刻は22時をまわっていましたが、その時の星空はプラネタリウムかのごとくきれいで、都会では見ることのできない夜空に癒されました。夜は皆でお酒を飲みながら、しっぽりと、普段の仕事のこと、これからのキャリアのことを話し、仲が深まり、有意義な時間を過ごせました。

自分たちで取材に挑戦!実践で学びを深めた2日目

2日目は、イチゴ農家の社長さんとコミュニティナースの保健師さんのインタビューです!朝、8時に起きて外に出ると、澄んだ空気ときれいな空、そしてリンゴの木々が目に入り清々しい1日のスタートを迎えられました。たくさんリンゴの木が植えられている場所は、とっても可愛くて絵になる場所だったのでみんなこぞって写真を撮っていました。それから朝食を終え、イチゴ農家である燦燦園へ出発。

燦燦園の社長さんインタビュー

燦燦園は、とってもジューシーで甘くて美味しいイチゴを栽培している農家さんです。海外に展開していたり、スイーツのお店とコラボをしたり、イチゴのスイーツ店を新しく出店したり、色々なことにチャレンジしていて、これからどんなことをするのかワクワクさせてくれます!

いよいよ、燦燦園の深沼社長にインタビューです。まずはビニールハウスに案内していただきました。中に入ると、イチゴが美味しく育つようにと中は暖かく、そして香りがフワッと漂ってきます。

インタビューでは、イチゴの作り方やこだわり、販売や展開の仕方など、熱い思いを交えながらお話ししてくださいました。インタビュー担当は、少し緊張した面持ちでしたが、積極的に話を聞き、仕事以外にも社長の性格や想いなども引き出すことができました!面白い記事になりそうで楽しみです。

ビニールハウスの中にはイチゴがたわわに実り、シャッターチャンス!カメラ担当は、講師の栗原さんにアドバイスをもらいながら、とってもきれいな写真を撮っていました。

燦燦園で頂いたイチゴは、色鮮やかで香りも高く、瑞々しくて思わず「美味しい〜」と言ってしまうものでした!東京でも買えるそうなので、ぜひ食べてみてください。

そして、燦燦園を後にして向かった先は、 再びミガキハウス。この宿で、コミュニティナースである保健師、永谷さんのお話を聞きました。

宿に戻ったらリンゴがたくさん待っていました!やっぱり、宮城県で食べるリンゴは普段食べているものよりも、断然甘くてジューシー。東京でも、こんなのがスーパーで買えたらいいのになぁ・・・なんて。リンゴに満たされたところで、今回の旅するスクールのラストの取材です。

コミュニティナース・保健師さんにインタビュー

コミュニティナースとは、病院や福祉施設や訪問介護とは違い、地域の人に密着して健康で生き生きと過ごせるように、専門的な知識を生かして活動している人のことです。

保健師として、地元の人のお家へ赴いて健康面のトータルサポートをしていること、コミュニティナースについて、ご本人がその仕事についた理由や性格などを含めて深いお話を聞くことができました。インタビュー担当者は、岩佐海苔店と燦燦園のインタビューの反省を踏まえて挑んだこともあり、質問をたくさんでき、ご本人のことや仕事のことを深く掘り下げられたようです。

この頃になると、一眼レフはほとんど使ったことがなかったカメラ担当も、すっかりカメラに慣れた様子。パシャパシャと写真を撮る姿は、カメラマンそのものでした。

みんなで2日間を振り返る

興味がそそられるインタビューの時間もあっという間で、とうとう最後の振り返りの時間です。最後は、皆で一言ずつ。「面白かったので、旅するスクールを47都道府県制覇したい」「勉強したいと思っていたことを勉強できてよかった」「色々語ったり、深い話ができて良かった」という気持ちが聞けて、スタッフ冥利につきました。

別れの時は、少し名残惜しい気持ちに・・・なので、また山元町に来ようかな〜そんな気持ちになった2日間でした。12月も山元町で旅するスクール開催しましたので、レポート楽しみにしていてくださいね★

文:藤本真希

本事業は、一般社団法人ふらっとーほくが宮城県平成29年度移住・定住推進連携事業の一環として実施しました。