10/13~14参加者募集中!

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旅するスクールとは、旅をしながら、ライティングとカメラを学ぶ、新しい学校です。2017年2月に長野県塩尻市で第1弾が行われてから、今回が7回目。キャンセル待ちになるほどの人気のスクールになりました。

昨年の第5弾、6弾に引き続き、今回の旅スクの舞台も宮城県山元町!回を重ねるごとに、学びの内容はますます充実。訪れる度に新たな出会いと発見があります。今回も濃~い2日間となりました!

いざ、山元町へ

山元町の玄関口はJR常磐線の山下駅。仙台駅からJR常磐線に乗り換えて電車に揺られること約40分で到着です。山下駅の改札前に集合して、ここからいよいよ旅スクの始まり!緊張と期待が入り混じる雰囲気の中、ワゴン車に乗って座学の会場、「合戦原学童」へ向かいます。

今回は「ふらっとーほく」のインターン生もサポーターとして参加してくださり、「合戦原学童」の床で車座になると、大きな輪ができました。そんな時も旅スクでおなじみの「名前リレー」は大活躍!必死に名前をおぼえながら、自己紹介が終わる頃には不思議と一体感が。

場の緊張がほぐれてきたところで、山元町に移住した泊昌史さんから町についての紹介がありました。山と海、両方にほど近い山元町はりんご、いちご、ほっき貝、ヒラメ、カレイとたくさんの名産があること。2011年の東日本大震災では町の人口の4%を失い、20%以上が流出し、いちごハウスの95%が津波に飲み込まれてしまったこと。最近では震災の復興事業に伴って遺跡の発掘調査が行われており、古墳時代の遺跡が発見されたこと。まちの内外へ魅力を発信しようと2015年から「山元はじまるしぇ」を開催していること。

このまちにはいろんな側面がありそうです。この2日間でどんな山元町・山元人に出会えるのでしょうか。

カメラって?インタビュー・編集とは?

まちへの興味が湧いたところで、栗原大輔さんによる、カメラ講座の始まりです。カメラの構え方からカメラの仕組み、設定に至るまで丁寧に解説してくれます。実際にカメラをさわりながら聞けるので、個々の質問・疑問もすぐに解決できるのが旅スクのカメラ講座の良いところ!

ピントをどこに合わせるか。自分の意思を写真に反映させる「フォーカスロック」。を意識して写真を撮る。そうして撮れた写真を確認してみることで、もっと明るくしたい、暗くしたい、ピントを合わせたい場所がちがう。など「自分が撮りたい写真」が具体的になってきます。講座が進むに連れてみなさん、どんどんカメラに夢中になっているようでした。

真剣にカメラを学んだ後は、ランチタイム♪お弁当は、この時期にしか食べられないシャケといくらがたっぷり入った、山元町の名物「はらこ飯」。ふっくらしたシャケとプチプチしたいくらの食感がたまりません!「はらこ飯」のおいしさで、さらに場が和みます。

午後のスタートは谷津智里さんによるインタビュー・編集講座!カメラ以上にインタビューや編集は普段なじみがない参加者がほとんど。けれどポイントを押さえた谷津さんの講義は、すーっと頭に入ってきます。相手に興味を持って、相手の魅力を探しながら話を聞く。「だれに」「何を」伝えたいのかを明確にする。メッセージを1つにしぼる。文章のきほんは「起承転結」。具体例を交えた説明は、なるほど!と思うことばかり。午前・午後の座学を通して写真も文章も、たくさんの情報をそぎ落として、一番伝えたいころだけを残す。相手に伝えるって自分の視点をシンプルに、明確な形で表すことが大切なのだな。としみじみ感じました。

実践!まちの魅力さがし&インタビューワーク

カメラとインタビュー・編集の魅力をそれぞれ感じたところでいよいよ、何を実践するか選択の時です!

今回はインタビュー取材をするインタビュー・編集担当、取材の様子を撮影するカメラ担当、そして旅スク全体の中から自分の一番伝えたいことを文章と写真で表現する、ルポライターと3つの担当の中から選んで挑戦します。

それぞれの旅のメインが決まったところで、山元町内の散策です。ルポ担当は早速素材集めのスタート!自分の心が動くポイントがどんなところに転がっているのか。これから何に出会うのか。ドキドキとわくわくが止まりません。移動中の車内でも車窓の景色を眺めながら「ふらっとーほく」の阿部結悟さんが山元町についてお話ししてくれます。

小雨の降る天気の中、最初に訪れたのは平地にポツンとたたずむ旧中浜小学校の跡地。震災で時が止まった時計がそのまま地上にころがり、教室の中も震災当時のまま残されています。校舎に記された津波到達地点を見上げ、みなさんそれぞれに何かを感じているようでした。

途中、福島県との県境にある磯浜漁港へ立ち寄り、次は農産物直売所「夢いちごの郷」へ。出迎えてくれたのは接客上手な地元のお母さんたち。りんごの味比べをさせてもらいながら店内を見学。お店には地元でとれた野菜やぶどう、りんごなど季節のくだもの、ジャムやジュースの加工品、雑貨が並んでいます。明日の取材先、「スルーエイジ農園」の完熟トマトジュース「このゆびとまと」もありました。そして直売所の外へ出ると雨上がりの空に虹が!さいごは景色が見わたせる高台で記念撮影。みんな良い笑顔!

盛りだくさんの1日目。まだまだ日の明るい夕方、「合戦原学童」へ戻るとインタビューワークの実習です。ライター担当とルポ担当が部屋の中で、外のテラスで。思い思いの場所でお互いについてインタビュー。カメラ担当も、講師の栗原さんにアドバイスをもらいながら、その様子を撮影します。インタビューの後は、谷津さんの講座を思い出しながらまとめて発表会。短い時間の中でのまとめ作業でしたが、タイトルを工夫したり、人柄が伝わる内容ばかり。みなさん真剣に取り組んだのが伝わってきました。対面での発表は口調や身振りでも表現できますが、ライティングは文章だけ。この実践をヒントに「やまもとりっぷ」の執筆では、さらなるステップアップを目指します。

本番に向けて、熱い夜

これで1日目の講義は終了。待ちに待った温泉&夕食です!まずは今年の4月にリニューアルした「わたり温泉 鳥の海」でリフレッシュ。その後はご夫婦で営む「カフェ オラータ」さんにて夕食です。自家製の野菜、地元の野菜をつかった心のこもった料理の数々は見た目も可愛く、とても優しい味。食事中の会話もはずみます。

たっぷり食べて満腹満足。すっかり長居してしまいました。22時を過ぎ、本日の最終目的地である、お宿「ミガキハウス」へ。一気にオフモード。といきたいところですが、明日はいよいよ取材デビュー!本番を控えて、みなさんそわそわ落ち着かない様子です。チームごとに取材先をリサーチしたり、今日撮った写真を栗原さんに見てもらったりと準備に余念がありません。みんなで撮った写真を見比べると、画面に個性があらわれていました。心を動かされて撮った1枚、ピントの合わせ方。画面の切り取り方。写真を通した表現が人によってこんなに違うんだ!とここでも写真の面白さを知りました。写真って奥が深い。そんなこんなで、夜もあっという間に時間が過ぎていきました。

旅の集大成!取材に挑戦

2日目は朝から雨。静かな小山のうえに建つミガキハウスは雨音に包まれていました。のんびりと朝を迎え、きのう「夢いちごの郷」で買ったりんごやぶどう、ジュースをつまみます。旬のおいしさを味わいながら、取材に向けて徐々に気持ちを切り替えます。

いよいよ取材デビューの時!午前中の取材先はイタリアントマトの生産・加工・販売を手がける「スルーエイジ農園」の社長、横野壮俊さん。と、ここで取材班とルポ班の二手に分かれます。ルポ班は洋菓子店「プチット ジョア」へ。そう、昨年の取材先です。(詳しくは「やまもとりっぷ」第1弾をご覧ください!)今回も店主の伊藤さんにお話しを聞くことができました。山元町には美味しいくだものや野菜がたくさんある。ケーキを通してその魅力を伝えていきたい。と語りながら、旬のイチジクをごちそうしてくれました。

小雨の中、農園の外で、ビニールハウスの中で。取材組はリアルな現場を体感しました。その奮闘ぶりがどのようなかたちになるのか。記事のできあがりがとても楽しみです。

再び合流して、みんなで山下駅駅前にある「つばめの杜ひだまりホール」へ。つかの間のランチタイムです。宮城県角田市で人気のパン屋「ホーリーパン」のパンをいただきました。風味ゆたかで、しっかり食べ応えのあるパン。食べると幸せなきもちになります。今回、お店を訪ねることはできませんでしたが、古民家を改修したお店だそうで、内装にもこだわりがあるそう。次に来たとき訪ねたい場所が、また1つ増えました。ここでも取材班は「スルーエイジ農園」のトマトや加工品を物撮り。栗原さんや谷津さんと相談しながら構図を決める様子はプロさながらでした。

旅スクの訪問先もこれがラスト。午後の取材先は「八重垣神社」。宮司である藤波祥子さんをみんなで訪ねました。震災による津波で、神社もご自宅も全て無くなってしまった藤波さん。たくさんの苦労があったはずなのに、それを微塵も感じさせない、清々しい笑顔で迎えてくれました。こちらも詳細は「やまもとりっぷ」を見てのお楽しみです。

全ての行程を終えて、「つばめの杜ひだまりホール」に戻ります。本当に凝縮された2日間で、つい昨日自己紹介をしたとは思えないほど、多くのことを共有してきた仲間たち。別れが惜しまれます。それぞれに感情が揺さぶられた2日間。それが「やまもとりっぷ」でどのようなかたちになるのか。完成が今からとても楽しみです。

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